「アドバイス」を相手に伝えるテクニック

「こうした方がいいよ」という類の話は伝わり難い。

なぜならアドバイスは否定の一部と捉えられがちで(本当は提案なんだけどね)、そのメッセージの受け入れを感情が拒否するからだ。さらに悪いことに、言われたことをやるというのは『やらされ感』の原因になる。反発心を煽ることになってしまう。

どうすれば真っ直ぐに伝わるか?

手法はいくつもあるが、今回言及するのは、

  • 回りくどく伝える法

自分の意見ではなく第三者の意見、経験談、やり方、物語として伝える手法である。具体的には

「あの人はこうやってたよ」

と伝えればよい。実行に際して注意点は3つ。

  1. 『あの人』の部分には、できるだけ有名(かつ偉大)な人物を入れること*1
  2. 出典を明らかにすること
  3. 嘘をつかないこと

自分と直接関係のない人物のアドバイス経験談であれば、

  • 「否定された!」とは感じない。なぜなら自分のことを相手は知らないから
  • 『やらされ感』に直結しない。なぜなら自分が選択したやり方になるから

よって直接アドバイスを伝えられるよりは、よっぽどすんなりと受け入れることができる。これはアドバイス対象が頑固者、またはひねくれ者である場合に特に効果を発揮する。

以上。

解説

「回りくどく伝える法」とは、自分が伝えたいアドバイスを、梅田望夫氏が提唱する『ロールモデル思考法』に変換して伝える技術のことである。

発展

Blogとは「回りくどく伝える法」を低コストで効果的に実践できる場だと考える。

  • 参考となる情報を検索しやすい
  • 参照先を具体的なURLで示せる
  • 何度も同じことを言わなくて済む(時間を超えて残る)

などなど。

企業の社長のみならず、管理職の人達もどんどんBlogで「回りくどく伝える法」を実践すれば良いと思う。自分が変えたい方向に皆の“意識”を変えていけるはずだから。*2

*1:可能なら歴史上の人物でも良い

*2:現状維持を望む人にはBlogなんて不要ってことか?