2007年と2020年の結婚式

2007年に本当にあった体験談から妄想へ。

結婚式の出欠連絡がWebのフォームだった

一般的な結婚式の招待状って『往復はがき』じゃないですか。あの「御」などをいちいち二重線で消さないといけないやつ。でも先日、知人から届いた招待状には返信はがきが無かったんです。変わりにURLが記載されており、「ご出欠の連絡はWebからどうぞ!」という内容だった。みっ、未来だ。未来がやってきたのだ。

ついでにそのドメイン名は…

新郎がタカシ、新婦がアイコ(どちらも仮名)だったので、aiko-takashi みたいな独自ドメインだった。結婚式用に独自ドメインを取ってしまうなんて、なんかすげえ。若者だ。若者世代がやってきたのだ。

こりゃ2020年頃になったら

『Virtual World内で結婚披露宴』がブームになってると思った。

Virtual World 結婚披露宴のメリット&デメリット

『メリット(主に費用と時間と演出)』

  • コストダウン(会場、料理、服装、移動、宿泊、その他)
  • 時間制約からの解放(準備期間短縮、移動時間ゼロ、会場の時間制限なし、お色直し数秒、その他)
  • どんな演出でも可能に(打ち上げ花火OK、爆発演出OK、落とし穴OK、タライOK、その他)
  • どんな場所でも会場に(世界遺産、ジャングル、ヒマラヤ、海辺、海底、宇宙、実家の田舎、その他)
  • どんな遊びでも即実現可能(新郎新婦クイズからスポーツに至るまで)
  • ビデオ撮影不要(全員の視点で完全なデータの録画&再生が可能)
  • その他

『デメリット(主に“ふれあい”の欠落)』

  • 直接顔を見られない(Skype的な何か、或いはMiiでカバー?)
  • 直接声を聞こえない(ボイスチャットでカバー?)
  • 直接体を触れない(触覚インターフェースでカバー?)
  • 直接匂いを嗅げない(嗅覚インターフェースでカバー?)
  • とにかく臨場感がない(HMDもしくは脳直結でカバー?)
  • その他

懸念

  • 五感をフルに活用しない経験は思い出に残り難いのではないか?と予想する。それはインターフェースの進化や、世代ごとに蓄積される文化の変遷によって少しずつ改善されていくといいなと思う。
  • リアル結婚披露宴でやることを、そのままバーチャルに移植してもあまり面白いものにはならないと予想する。(所属部課長の挨拶は元より、バーチャル新婦がバーチャル母親への手紙を読んでもあんまり感動しなさそうな気が…)その辺は『バーチャル結婚式プロデューサー』は熟考の上に経験を積む必要がありそう。
  • バーチャル結婚式提供会社は、リアルとバーチャルでコミュニケーションにどのような変化が生まれ、結果的にどのような効果が得られるか?を明確に提示する必要がありそう。目的に応じてリアルとバーチャルを使い分けるのも良い手だと思うからだ。

まとめ

バーチャル結婚披露宴は流行する。初めはごく一部の物好き達の手によって。

壮大なまとめをすると、このバーチャル結婚披露宴の登場によって、結婚を控えたカップルが「そもそも自分達は何のために結婚披露宴をやるのか?」を考えるきっかけになるかもしれないと思う。皆がやるから自分達もやる、社会的にやるのが当たり前だから自分達もやる、というような(友人が軒並み結婚していくニートにとっては苦しくてかつ)無意味な流れに歯止めをかける可能性があるのだ。

ここまで妄想して全部ひっくり返すんだけど

AR(Artificial Reality:人工現実感とか強化現実とか)の方が面白いのでは?と思った。

結婚披露宴会場で全員にメガネ*1を配る。メガネをかけると出席者の氏名が各人の頭上に漂い(寿命は見えません)、新郎や新婦のプロフィールや過去の写真などのデータにいつでもアクセスでき、メガネで見える掲示板の上に皆でお祝いのメッセージや写真や動画を次々に貼り付けていく。出席者同士はこっそりチャットでコミュニケーションできる。

そんな電脳コイル結婚披露宴、ちょっと面白い。

*1:きっとあのメガマス社製だ