頭が良い人になるには「自分は頭が良い」という思い込みを捨てること
id:yuhka-uno さんのエントリからインスパイア。
上記エントリでは「論理的=格好良い、感情的=格好悪い」という考え方を捨て、相手や自分の感情を見よ、という結論になっている。確かに、感情を解さないのは頭が悪い人の特徴であると思う(自分は未だにそうだから)。
当エントリでは、それとは少し異なるアプローチで頭が良い人への道を探ってみたい。
まず「自分は頭が良い」と思い込むと脳はどうなるか?を考えてみる。すべての悲劇は、この思い込みから始まると言っても過言ではないのだ。
「自分は頭が良い」を証明するために働いてしまう脳
脳は穴埋め問題が得意である。「自分は頭が良い」ということを証明するために、ありとあらゆる情報処理を勝手に開始する。
- ◯◯ができれば、自分は頭が良い
脳は、この◯◯の中身を瞬時に多数発見することができる。頭が良いとはどういうことかの定義や考察など一切必要なく、一気に答えに到達する。それがノイマン型コンピュータとは異なる脳みその素晴らしいところだ。下記にいくつか◯◯の例を挙げる。
- 他人を馬鹿にできれば、自分は頭が良い
- 他人より物を知っていれば、自分は頭が良い
- 他人の間違いを指摘できれば、自分は頭が良い
などなど。で、この答えには、ある共通した特徴がある。
自分は頭が良い=自分は常に正しい
自分は常に正しいということは、人の話を聞いて自分の考えを書き換える機会が失われるということである。
なぜなら、それで自分の意見を書き換えると自分が間違っていたことになり、自分は頭が良いという思い込みを証明できなくなってしまうから。
自分は常に正しいと思い込んでる人の悲劇喜劇
「自分は常に正しい」を維持しようとすると、
- 他人が失敗することを望む
- 自分が理解でき、他人が理解できないことを喜ぶ*2
- 知ったかぶりをする(知識量でも負けられない)
- 自分の間違いや失敗を認められない*3
- 失敗を認めないせいで、そこから教訓を得られない
- いつまで経っても成功体験から逃れられない
こういう人間ができあがる。えー社会では時々見かけますね、こういう人。かくいう私も、新卒で就職してから3年間はこんな感じの頭が悪い人でした。大変恥ずかしいです。
まとめ:頭が良い人になるには
いろいろあるけれど、とりあえず、
- 「自分は頭が良い」という思い込みが、馬鹿への道だと知ること
- 自分は無知である、と知ること
- 議論に負けた方が勝ちだと思うこと*4
これくらいが必要です。
で、ひとつ大事な注意点なんですが、今自分の身近にいる「自分は頭が良い」と思い込んでる人に対して、上記を説明するのはやめてください。
なぜかって、これを聞き入れられる柔軟な人だったら、そもそも「自分は頭がいい」「自分は常に正しい」「周りは全員馬鹿ばっかりだ」なんてこと思わないからね!
そういう人は、いつか何かのきっかけで大きな問題(特に人間関係の問題)にぶち当たるでしょう。その時に初めて自分自身で「何かがおかしい」「上手くいかない」「自分が変わらなければ」と気がつきます。その時が来るまでは生暖かく、少し距離を取って見守り、時折「◯◯さん、頭イイですね」って褒めてあげてください。それが、
- 自分は頭が良いと思い込んでる人を活かすベストの対応
だと思います。では皆の検討を祈る!