自分が抱える仕事や技術を公開しない人はダメだ!

えーと、いきなりなんですが、人に言えない仕事をされている方や、技術を秘密にすることが自分の生死に関わっているような方(秘剣の伝承者とかスタンド使い的な方)は今すぐこの画面を閉じてください。Yahoo!はこちらです。

さて…話は2007年12月20日の宮川さんのエントリから始まります。

「○○のことならあいつに聞け」というのを1つでも持っておくのは強力な Job Security になるという話。でもそれを隠して守るつもりでいてもその価値は上がらないけど。

あいやー!まったくそのとおりだと思います!
興奮しすぎてるのでもう一度引用します!

それを隠して守るつもりでいてもその価値は上がらない

この意識がとんでもなく重要な世の中になってきたよ!という話。

自分の仕事や技術を隠すことで自分の椅子を守ろうとする病

先日から病気の話ばっかりで恐縮ですけども。会社の中でときどき見かけますね。自分の仕事や技術を、周りの人にできるだけ見せないように隠してる人。

  • Q:彼ら彼女らは、なぜ自分の仕事や技術を隠すのか?
  • A:隠すことで集団内における自分の価値を保てると考えているからです!

そりゃ実際、隠すことで一時的には保てるかもしれんよ。でも私は聞きたい。

  • Q:君が「隠すことでしか保てない!」と考えてるってことは、その仕事や技術は公開しちゃったらすぐ他人に真似されて、自分の価値が無くなってしまう程度のものだということか?

もしYESなら(隠したって無駄なのだが)引き続き頑張って隠し通せ!
もしNOなら隠す必要が無いじゃないか。何故隠しているのか教えてくれ!

他人に公開&貢献することで得られるもの

  • 「○○のことならあいつに聞け」というポジション

つまり他人から「あいつは有用だ!」と認知されること。これがすべての根源だ。

この認知は情報の伝播によってレベルUPしていく。具体的には『部署内一○○に詳しい人』とか『チーム内で一番○○を使える仲間』という段階から始まって、社内一、業界一、世界一という順番で成長していくのだ。

さてあなたは、他人からそのように認知されることで得られるメリットを想像できるだろうか?具体的な項目にして一部だけ書くと下記のような具合になる。

  • 集団内の自分の椅子を守る効果は、情報を隠すよりも絶大である
  • 給料UPの交渉が有利になる*1
  • 異動や転職や独立の際に有利になる

こうなる理由が想像できないなら、仕事や技術は隠したままでOKだ。

公開の利点が上回ったのはインターネットの効果かもしれない

公開することで得られるものが、隠すことで得られるものを上回った。

昔は、技術などの情報は非公開にした方が確実に得だったと予想する。なぜなら情報の伝達速度が遅かったからだ。情報の流れが遅ければ遅いほど『今情報を持っている自分』と『今情報を持っていない他者』の差が長期間維持されることになる⇒それが利益を生む。

その状況は、新聞や雑誌やラジオやテレビが登場しても変わらなかった。なぜなら特定の団体しか発信できなかったからだ。

真に状況が変わったのは、おそらく

  • インターネット(www)が登場し、個人が発信できるようになったこと
  • インターネットの検索手法が確立されたこと=Googleが登場したこと
  • それらが多くの人々に認知されたこと

この3つが合わさったときだろうと思う。

情報の伝達速度の向上が、情報を公開することの価値を押し上げた。その結果として、逆に情報を隠し持つことの価値を一気に低減させる結果となった。

これはインターネットだけの話ではない。人間と人間を繋ぐネットワークの変化、つまりは社会の変化の話なのだ。

まとめ

これからの世界では、情報の公開と他者への貢献が、個人レベルで最上の生存戦略だ。

*1:評価軸が明確になっている職種や契約の場合、有利にならないケースもあります。