何故ネットのリスクは未だに特殊なのか?

もちろん多くの人はネットをマトモに使っていて、それが表現の場を与えているという点でいわゆる表現の自由に資するといえるのかもしれないけれど、その便利さがこのような信じがたい犠牲を伴うならば、このようなモノをただ歓迎するわけにはいかない。

火だって包丁だって車だって使いようである。メリットもあればリスクもある。普段そんなことは誰もが知った上で道具を使っていると思う。なのに『ネット』の使用に際してだけはリスク(やデメリット)を考えている人が居ないように見えるのは何故なんだ?
皆、知ってて言わないだけかと思っていたが、どうやらそうでもないらしいし…。

他の道具と異なり、ネットが特殊なのは何故か?

  • ネットのリスクやデメリットを理解するために必要となる知識が意外と多い
    (一方、火や包丁や車のリスクは簡単に理解できる。)
  • ネットのリスクは大体情報の話なので被害を想像し難い
    (怪我をする・死ぬなどの即物的な被害ではないため。)
  • ネットは生きて行く上でさほど必要ではない
    (ネットのリスクを回避するためには、ネットを使わなければ良いわけで。)

また、そもそも

  • ネットのリスクやデメリットを、ネットを使う前に教えてもらう機会が少ない

というのもあるかもしれない。ネットをディープに利用している人達は、ネット利用に関していちいちリスクやデメリットに言及することは少ないと思うのだが、それを説明できる人もディープな利用者だけであるというジレンマ。

対策

注目すべきは『ネットを利用開始する前に、ある程度リスクを知っておく必要がある』という点。というわけで、タイミングとしては小学校低学年、或いは家庭で教えるべきものだと思う。今の時代なら、まだ企業の新人研修のタイミングでも良さそうだが。(三洋電機とかは是非。)
ああ、そういうビジネスっていけそうだな…。
『ネット利用時のリスクについて教えます!情報社会に殺される前の杖!』
ネット利用時の危険について、子供にもわかるように教えるネット塾とか、講師の派遣とか。でもリスクだけ聞きたいって人は少ないかな?